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2017-03-01

「生きる意味がわからない」という人に見て欲しい映画

■「生きる意味がわからない」という人へ


 

「生きる意味が分からない」

 

これは誰しも悩んだことがあるテーマではないだろうか。

 

もちろん私もそうだった。

 

プライドが異様に高い私は、社会人になってすぐ自分と他者、そして社会との折り合いがつかず、生きる意味を見失っていた。

 

「なんで私は生きているんだ?」そんな答えを求めて手を出したのが、映画だった。

 

映画館兼イベントスペースで働いたこともあり、多い時で年間100本ほどの映画を観賞。

 

おかげで人間が生きる意味や人生について考えさせられ、生きるヒントになるような豊かな映画に出会うことができた。

 

そこで今回は、「生きる意味がわからない」そう悩んでいる人にこそ見て欲しい映画を紹介したい。

 

■日本映画界の巨匠・黒沢明監督の『生きる』


1952年(昭和27年) に公開された、日本映画界の巨匠・黒沢明監督の『生きる』。

 

主人公の公務員男性が、胃がんに冒され余命数か月であることを知るところから物語が始まる。

 

ただ書類に判を押すだけのお役所仕事しかしてこなかった主人公は、自分は一度も人生を生きていないことに気づく。

 

元部下であった若い女性との交流を通じ、奔放ながら自由闊達で生命力にあふれる彼女に心を動かされた主人公は、今からできることをやろうと、初めて自分で人生を生きようと試みる。

 

■思考停止した人生は、死んでいるのと変わらないから


 

私はこの映画を観て、今から70年ほど前で戦後数年しか経っていない時代にも関わらず、こんな映画を公開していたことに驚いた。

 

公務員のお役所仕事や、会社員のレールに乗っただけの思考停止した生き方は今でこそ議論されるテーマだと思っていたが、何十年も前から黒沢明が疑問を呈していたのだ。

 

人は「死」に直面して初めて「生」を考えさせられる業の深い生き物なのかもしれない。

 

けれど、残りわずかな生を、他人が何と思おうと自分なりに生きようとする主人公の姿は、希望である。

 

余命を生きるという意味では、私たちと何ら変わらないのだから。

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